徴用工と中国最高指導部の話

光復節からの一連の徴用工問題

光復節そして三・一での演説は、過去に侵略戦争を起こした加害者としての日本という立場から、大目に見る=大騒ぎするべきでない、と思っていたのですが...

徴用工問題について「日本の指導者の勇気ある姿勢が必要だ」という、個人請求権云々さえも超えたような発言は、いくら国内向けとはいえども看過出来るものではない。そもそもなぜこのようなコメントが出てきたのか、その意図を探る必要がある。日本の重要性低下に伴い、国内政治優先=支持母体への配慮が前面に出てきたのだとしたら、それは深刻に考える必要があるだろう。一面では、(北朝鮮問題故に)日韓電話首脳会談が頻繁に行われており、ある種親密であるように見えるが、アメリカへのポーズという要素も大きい。金基正先生が失脚し、政権内部は運動勢力が強くなっている。映画「軍艦島」が公開され、徴用工が注目されつつある中で、世論に慮った発言をした。高い支持率を背景に攻撃的発言をしてみたか、今後の支持率低下を予期して防御的反応を見せたかのどちらかでしょう。

いずれにしても文在寅大統領と側近の方々が、徴用工の請求権(個人・国家の両方)に関して無知なはずはない。つまり発言は意図的であり、また歴史認識についての発言は一番たちが悪い様に感じる。というのも、日本国民はそれを(強く言えば)一種の挑発ぐらいに受け取りかねないし、更なる対韓感情の悪化が簡単に予想できるからだ。まだ昨年のように、独島/竹島に上陸するくらいの方が、日本国民にも理解可能な話だった。もちろん、韓国の国内政治に何も意味をもたらさない選択肢を考慮することに意味はないが、それくらい大きなハプニングだったということを文在寅政権は理解しているのだろうか。その点が一番気になるのである。

 

胡春華陳敏爾の最高指導部入りについてーー読売、毎日、日経より

陳敏爾については重慶市党委書記を複数年務めるのではないかという勝手な予想をしてが、どうやらハズレのようだ...(汗)。習近平の上海時代のような形を採るということなのだろう。そして陳敏爾の後継に再び信頼できる部下をあてるということだと理解している。残った側近と言えば夏宝龍なのだが、今現在は全人代環境保護委員会のメンバーらしい。彼の動向にも注目しておきたい。いずれにしても、陳敏爾が政治局常務委員入りをし、重慶市党委書記が習近平派で占められるならば、政治局25人は圧倒的に習近平派で固められるということだ。しっかり二期目に備えて、外堀を埋めている。

上海の韓正も(半年の部下生活が幸い!?)最高指導部入りするとすれば、栗戦書汪洋合わせて5名が内定→胡春華陳敏爾を加え7名 the end。王滬寧趙楽際は20大でというのが既定路線になるのだろうか。趙楽際李源潮は中央組織部部長経験者である→彼らの処遇は如何に。個人レベルで興味・疑問が尽きません。

ただし、現状を鑑みつつ大局的に見れば、

1. 胡春華と陳敏爾の序列、2. 王岐山の続投 or 引退

が最も大きな焦点となるだろう。2022年以降の習近平総書記の動向が注目されるからだ。特に陳敏爾が胡春華の上に来るようならば、改革開放以後現在までとはまた異なるフェーズのチャイナを想像する必要が出てくるだろう。