台湾・香港 蔡英文/林鄭月娥

特筆書けることも少ないので台湾・香港とまとめることにした。

 

台湾・・・6月27日、蔡英文政権において最難関かと考えていた年金改革三法案が成立ー優遇利率18%が徐々に引き下げられることになった。十分な功績と言えるのであるが、満意度は30%以下。トランプに比べて公約をしっかり実行している(統計データはない)はずである。しかし、譲歩しているように見える姿勢が国民の支持に繋がらないのか、政策云々より強いリーダーが求められる世の中のようだ。

来年の11月の地方選挙を考慮に入れた行政院長の交代が予想されるが、高支持率を背景に持つ陳菊(Chen Chu)ー頼清徳(William Lai)の二択以外にあり得ない。小笠原欣幸は自身のHPで以下のように述べている「陳菊と頼清徳は行政院長候補としてよく並べて論じられるが、蔡英文の権力関係から見ると意味合いはかなり異なる。どちらのカードを使うかで蔡政権の性質も変化していく」。両者の対中姿勢は大きく異なると感じている、しかし知識の不足故に"権力関係”という視点から読み解くこと出来ないのが残念である; 両者共に最大派閥新潮流派だったはずだ。頼清徳が新潮流派の長老から説得され9月に行政院長に就任するという噂は総統府が否定している。

 

香港・・・林鄭月娥行政長官になって現在の政治の争点は、高速鉄道開通(香港~広州)に付随する出入境管理施設を巡る中国と香港「一国二制度」に関わる問題である。おそらく最終的には香港政府が提案している通り(香港側のターミナル駅に中国側の出入境施設も併設する)で解決されるだろうが、民主派が反発している。先月新たに劉小麗、姚松炎、羅冠聡、梁国雄の議員資格が取り消された。ますます、「親中派」と「民主派」の対立が激化しているように見える。前々から香港の政治は行政長官を中心とした政府及び親中派を中心に動かされ、失政も多いとの評価が一般的であると思う。しかし、民主派も程よい譲歩が出来ないために、大概は決裂という形で終わってしまう。そして現状に不満を持つ若い世代と「本土派」や「自決派」と言った勢力が台頭してきた。香港衆志(黄之鋒Joshua Wong と周庭Agnes Chow)はもはや「一国1.5制度」であると日本にアピールしていった。習近平国家主席は台湾と香港の独立論には強硬な対応をする。日本の数少ない香港専門家の意見をまとめると、お先真っ暗、変革の要素が見当たらないとまで言ってもあながち誇張ではないかもしれない。楽観的に見れる点をあげると、現在世界経済が安定的であるが故に、香港の成長率も昨今高めである。