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国際情勢~時事ニュース~

韓国、中国、北朝鮮、イギリス、フランス。

 

・韓国ー大統領選挙

先週の時点では「文在寅 VS 安哲秀」という構図だったが、現時点では「文在寅 VS 安哲秀 or 洪準杓」と、安哲秀候補の伸び悩みが目立つ。

韓国紙「毎日経済」とテレビ局MBNの調査によると、次期政権の課題について、経済成長が23.3%で1位、雇用創出が23%で2位だったという。生活者ベースの視点とも言えるが、経済成長が最重要視されている点もポイントだ。

朴槿恵弾劾政局ではサムスンやロッテといった財閥もまた非難の対象になった。しかし、現状韓国経済を牽引するのは大手財閥、そして輸出産業である。

シンクタンク「現代経済研究院」によれば、若者の体感失業率は34.2%に達する。サムスン電子、現代自動車始め財閥系の初任給は30万を超す。一方でそれらは当然ながら狭き門で、中小企業になると1/2~1/3程度となるのだろう。また大企業に入れば競争社会。退職も早い。

鷺梁津、新林には考試院というとりわけ公務員採用を志望する若者が暮らす低家賃の住宅がある。しかし、公務員そのものの倍率が地方初級レベルで46倍だ。

「経済民主化朴槿恵前大統領も公約に掲げた。アジア通貨危機とその後の新自由主義的政策が現在の弊害をもたらしており、社会構造の改革が第一ではないのか。文、安両候補は雇用創出や中小企業支援を訴えているが、小手先のテクニックといった感じが否めない。

改めて、国民は経済成長や雇用創出を求めているとしよう。しかし、国民は"変化"を求めているのかという前提に対する疑問に最近ぶち当たっている。崔順実ゲートと朴槿恵弾劾政局を経てもなお、establishment が力を発揮する。国会の補欠選挙(慶尚北道)は自由韓国党か制した。現在、大邱慶尚道では洪準杓候補の支持率が上がっている。彼は朴槿恵を依然として支持する勢力であるのにも関わらずである。

若者は評判が悪くなろうともサムスン電子(人気1位)や現代自動車(2位)への就職を求める。電通は1→26位までランクダウンしたというのに。もちろん日韓の構造の違いはあれど、ここに韓国の改革機運の鈍さが見られるのである。

私は文在寅候補を応援している。それは単に国会運営の観点故だ。そして政経癒着根絶の機運も逃さないでほしい。

 

・中国ー第19回党大会に向けて

国内の安定が第一だろう。第一四半期の成長率は6.9%とやや上向いた。中国の内政は常に莫大な課題を抱えている。成長の維持、構造改革、雇用創出、農村&貧困問題、腐敗、不動産バブル、退役軍人etc. 外交は内政の延長にあり、今日はいつにも増して安定を必要とされている。米国が北朝鮮に対して緊張を高める中で、中国はアメリカに譲歩しているようにさえ感じる現状。そして大国間関係ではないが、中国が対米関係をかなり重要視していることが確認できた。

政府活動報告は安定重視・人民目線を意識した演説だった。例えば、青空防衛etc. 習近平総書記を核心とする党中央としては、今は事を穏健に進め、人事が固まった後、新たな施策・改革に乗り出す構えだろう。経済政策は政府がある程度作為できる、ただしそれ等が後々に大きなツケとして回ってくる可能性もあるが。

日本や欧米のメディア(TIMEやFinanicial times)は習近平総書記の独裁化を危惧しているが、個人的には栗戦書の説明もまた正しいと感じている。つまり、例えば、国有企業等が誇大化&石油財閥が力を及ぼす中で、動揺する権威を改めて確立したという指摘である。ある種、防御的になされたという「核心」という地位の確立でもあった。四つの全面を軸にした習近平思想なるものが規約化されるかに注目している。

ところで、年末、Next China 7の予想をしたが、他の予想を紹介しておきたい。雑誌「東亜」において、稲垣清は習近平李克強王岐山、汪洋、韓正、栗戦書、張春賢と予想している。確かなことは忘れたが「アジア時報」か別の雑誌で、習近平李克強王岐山、汪洋、李源潮、栗戦書、趙楽際という予想もあった(間違いがあれば訂正します)。高橋博は政治局常務委員9人への増員を予想している。

特に年末からの変化としては、胡春華孫政才の常委入りの可能性低下が挙げられる。個人の意見としては共産党の正統性維持のため、60後の政治家が少なくとも1人常委入りするはずだと思っている。共青団系の胡春華を後継者として確定させたくなければ、孫政才(または陳敏爾)も常委入りするはずだ。そして夏宝龍の異動先も注目ポイントだろう。

 

北朝鮮ーミサイルと核実験

所々で言われているように、アメリカはレッドラインを引くことが出来ないというのが本音だろう。ICBMや核弾頭の発射実験を行ったところで、アメリカが北朝鮮を攻撃できる可能性は低い。4月15日、日本社会はかなりの緊張感を保っていたが、北朝鮮が先制攻撃する可能性もそれこそゼロに近く、ましてや日本を標的にする可能性は考えにくい。それは自らを崩壊に導くことを表す。日本が危機をあおっているという韓国側の非難も一理ある。北朝鮮はほとぼりが冷めたころに核実験を行うだろう。米韓軍事演習は終わった。ティラーソン国務長官マティス国防長官は4月中旬から下旬にかけて中東・アフリカを外遊している。アメリカは中東情勢も改めて考えなくてはならない。

北朝鮮の直近2回のミサイル発射に失敗した。アメリカのサイバー攻撃説や失敗を装った可能性も指摘されている。トランプ大統領が「金正恩はsmartcookieだ」と述べたが、一連の出来事を見て、個人的には、金正恩は合理的な指導者である可能性が高いと考えるようになった。直近2回の実験は妥協だろう。彼個人は新年の辞で「ICBMは発射準備は最終段階にある」等と軍事面で挑発をしたが、その後発言を控えている。挑発的文言は、高官や機関誌によってなされたものばかりである。外交委員会の復活には誤魔化されない方が良いと感じたが、この事実は一種のシグナルとして捉えて良いのではないだろうか。

 

・イギリスー総選挙

ソフトブレキジットという目論見がEUの強硬姿勢によって潰れ、ハードブレキジットに路線変更を余儀なくされたイギリス。ここでテリーザ・メイは度々解散はないと言い続けてきたのにもかかわらず、解散を強行した(もちろん労働党が賛成に回ったので解散が可能になった)。この総選挙はハードブレキジットへと向かうイギリス政府及び保守党の団結力を高める効果を生みそうである。それにしてもメイ首相は狡猾だ。2020年の総選挙は保守党にとって厳しい戦いになることが予想された。ハードブレキジットの影響、構造改革による痛みによる成長の停滞は保守党にとって不利な材料となっただろう。しかし、現状は保守党にとって有利な条件が多い。労働党は内紛状態、UKIPの支持率は低下、EU離脱交渉という選挙の正統性は保守党を勝利に導くことが予想されている。保守党の勝利と共にEU離脱への道筋もまたクリアになっていくのではないか。

 

・フランスー大統領選挙

マクロンとルペンが決選投票に駒を進めた。気になったのは投票傾向である。それは地域主義、北東のルペン vs 南西のマクロン。都市部に強いマクロンと田舎に強いルペン。そして共和党社会党双方からルペンに票が流れたようだ。二大政党が没落した。フィヨンと金銭スキャンダルの罪は大きい。ジュペかサルコジだったらどのような結果だっただろう。マクロンは日本では中道と称されているが、実際は中道左派である。マクロンが勝利すると言われているが果たして。当選後の動向も追っていきたい。